先日、みずほ証券からニューラルポケットの当選を頂きました。公募価格900円の株式が初値:5100円となり、初値売りの売却益が41万円となりました。今回の利益の積み上げにより、IPOの申し込みを開始してから約2年間での売却益は累計65万円となり、年間の利回りも5%を超えました。銀行口座で現金を眠らせるよりはマシかなという考えで初めたIPOですが、下手な投資信託・ETFよりもハイパフォーマンスとは嬉しい誤算です。今後はさらに当選確率を上げるために、二人の子供についても未成年口座を開設し、IPOの申し込みをしていきたいと思います。
そこで今回は、未成年者がIPOに当選した際の納税額をどうすれば最も節税できるかをシミュレーションをしてみました。完全に絵に描いた餅ですが(笑)。
目次
1.上場株式の譲渡益(売却益)の納税方法
2.未成年口座での納税額試算
3.未成年口座でIPOの申込みが可能な証券会社
1.上場株式の譲渡益(売却益)の納税方法
まずは、一般成人が上場株式の譲渡益(売却益)について納税する方法について確認したいと思います。
①:特定口座(源泉徴収あり)で確定申告しない
→20.315%が売却益から自動的に徴収
②:一般口座、特定口座(源泉徴収なし)で年末調整をしている給与所得者が、給与所得や退職所得以外の所得が売却益を含めて20万円以下の場合で確定申告しない
→所得税:非課税、住民税:5%(要申告)
③:確定申告する
→所得税率:15.315%、住民税率:5%
売却益が20万円を超える超えないで、特定口座の源泉徴収ありなしを使い分けている人は少ないと思います。どこの記事だったか忘れましたが、特定口座の約9割が源泉徴収ありだそうです。5%の納税の為に自治体の窓口で長時間待たされる苦行をする奇特な人はまず居ないですよね(笑)。
とりあえず、特定口座(源泉徴収あり)で開設しておいて、所得控除(iDeCo、医療費控除、寄付金控除[ふるさと納税]、住宅ローン控除など)が山盛りの人は確定申告で分離課税を選択する、というスタンスが良いかもしれません。所得控除があまりない場合は確定申告をしてもしなくても納税額に殆ど差はないため、源泉徴収のままでも良いかもしれません。もちろん確定申告は自宅からe-Taxで済ませるので、長蛇の列に並ぶような無駄な時間は掛かりません。
2.未成年口座での納税額試算
これが被扶養者である未成年者が売却益を得た場合になると、納税する額が大きく変わってきます。納税方法は上述の①か③になりますが、殆どケースで確定申告をする事で、特定口座(源泉徴収あり)で納税したお金が100%還付されます。なぜなら被扶養者である未成年にも、誰もが持っている基礎控除があるためです。
まずは、未成年者がIPOに当選した場合の納税額を計算してみました。今回のシミュレーションに使用した税率・控除額は令和2年(2020年)の税制を基にしており、下記の通りです。
○未成年者(被扶養者)の所得税・住民税
上場株式等に係る課税譲渡所得等の所得税率は15.315%
未成年かつ合計所得金額が135万円以下のため住民税は非課税(0円)
所得税の基礎控除48万円
○親(扶養者)の所得税・住民税
扶養者の所得税率10or20%、住民税10%として計算
16歳未満の被扶養者の扶養控除は0円
16~18歳の被扶養者の扶養控除は所得税38万円、住民税33万円
なお、所得税率10%と20%の分岐点は給与所得(年収)が643万円(所得控除が基礎控除48万円のみの場合)
計算の結果、殆どのケースで確定申告した方が良い(扶養者の所得税率が20%で、未成年者の売却益が48~70万円の範囲を除く)ことがわかりました。
例1)10歳の未成年が60万円の売却益を得た場合
①源泉徴収額12.2万円
②確定申告後の所得税額1.8万円
→①−②の差額10.4万円の節税
例2)17歳の未成年が60万円の売却益を得た場合(扶養者の所得税率10%)
①源泉徴収額12.2万円
②確定申告後の所得税額1.8万円
③扶養者の所得税増3.8万円
④扶養者の住民税増3.3万円
→①−②−③−④の差額3.3万円の節税
このように確定申告により、かなりの金額を節税することが出来ます。税制がツギハギだらけで複雑なのが問題ですが、様々な控除を理解して正しい金額を納税しましょう。その他に思った事を列記します。
・48万円以下の売却益でジュニアNISA枠を使用するのは確定申告が省けるだけ
・16~18歳の被扶養者の口座でS級IPOに当選した場合は、初値売りせずに売却益が48万円以下となるように指値注文するのもアリ
・16~18歳の被扶養者の口座でA級IPOに複数回当選した場合は、初値売りせずに年をまたぐように利確するのもアリ
・給与所得の少ない・ない年金受給者も未成年者と同様?
まあ、余程の幸運の星の下に生まれないと、ここまでする必要はないですよね。ちなみに、5月に誕生した第2子のマイナンバーカードを作成し、その足で税務署にIDパスワード方式の手続きに行ったら、令和2年生まれには、まだ対応していないとのことでした(笑)。
3.未成年口座でIPOの申込みが可能な証券会社
未成年でも口座開設ができ、インターネットからIPOの申し込みができる証券会社は多くなく貴重です。
資金不要で申し込みが可能な証券会社
・ライブスター証券
・松井証券
・岡三オンライン証券
口座への入金が必要だが当選が期待できる証券会社
・SBI証券←オススメ!
→IPOポイントプログラムがあり、5年に一回は必ず大物が当たる!
・大和証券
・マネックス証券(オススメ)
→100%抽選配分のため当選確率が高い!
こんなにたくさんの証券会社のログインパスワードや取引パスワードを覚えることなんて、もちろんできません(笑)。私はLastPassなどのパスワード管理ツールを利用しております。
ダウンロード → LastPass Password Manager